製品のクオリティと経営の課題はまた別物。素晴らしい製品を持つ日本企業を、経営面から支援したい

石田 知也
2023年度入社

石田 知也 (シニア アソシエイト)
2023 年 4 月、アドバンテッジアドバイザーズに参加。IT(rakumo)、不動産(サンフロンティア不動産)、B2Cサービス(アサンテ)などの投資案件を担当。
大学院卒業後、株式会社日本政策投資銀行に入行。エネルギー分野及び航空分野の法人営業として、プロジェクトファイナンス、アセットファイナンス、自己勘定投資などの投融資業務に従事。その後、ケンブリッジ大学 MBA 留学を経て、CO2 排出量管理システムを提供するスタートアップにて、経営企画、財務を担当。大阪府立大学生命環境科学部卒業、大阪大学大学院 国際公共政策研究科修了。ケンブリッジ大学ジャッジビジネススクール修了(MBA with Distinction (成績優等表彰))

※本記事は2024年7月に取材したものです

株式市場から毎日ダイレクトに反応を受け取るやりがいと緊張感

学生時代に、研究のためによく東南アジアに行っていました。むこうでは製造業を中心に日本のブランド力が非常に高く、製品やサービスを通じて現地の生活を豊かにしているという実感を持て、なんだか私も誇らしかったです。一方で当時は日本企業が海外の会社に数多く買収されているタイミングでもあり、製品のクオリティと経営は別物なのだと痛感させられました。

その経験をきっかけに、何らかの形で日本企業の経営を支援したいと思うようになりました。自分としては数字に強いという自負もあったので、ファイナンスの知見を身に付けるために新卒では政府系の金融機関に就職しました。プロジェクトファイナンスや自己勘定投資など、さまざまな業務を経験させてもらい、とても感謝しています。その間も日本企業に対する問題意識はずっと持ち続けており、最初に転職を考えたのはケンブリッジ大学へのMBA留学がきっかけです。数字だけでなく現場に即した課題解決にも取り組みたいと思い、スタートアップに飛び込むことを決めました。

経営企画や財務を主に担当し、経営にコミットする緊張感も働きがいも感じられる環境で、自分のキャリアにとっても非常に有意義な時間だったと思います。ただ、やはり事業会社だと自分の身に付けた知見をその1社のためだけに使うことになります。例えば当時シンガポール法人の立ち上げにも携わったのですが、1社の設立が終われば次に2社目を立ち上げることはありません。素晴らしい製品やサービスを持つもっと多くの日本企業を、経営面から支援したい。折しも第一子の誕生もあり、キャリアの初心に戻る観点からも、経営とファイナンスの両面から企業支援に携われるファンドを中心に転職先を探すようになりました。

アドバンテッジアドバイザーズ(以下、AA)に決めたのはいくつか理由がありますが、やはり上場維持型のファンドという日本で唯一の形態に興味を持ったことが大きいです。株式市場から毎日ダイレクトに反応がある状態でバリューアップに取り組むのは、非上場化を伴うバイアウトとはまた違うやりがいや緊張感があるだろうなと想像していましたが、まさにその通りでした。

また、業界に関する知見は明らかに投資先企業の皆さんの方が豊富にお持ちの中で、経営陣がそのまま残るマイノリティ投資で結果を出す必要があるわけです。そうした状況で、自らの専門性を確立して言うべきことは伝えつつ、業界に応じた知識やノウハウを学んでいく。非常にエキサイティングな仕事です。

私自身はファイナンス出身なのでコーポレートファイナンスやM&Aを中心に担当するのかなと思っていましたが、現在は人材開発や営業力強化といったプロジェクトにも入っています。スタートアップでの経験が生きているところもありますし、新しく学んでいるところもあり、毎日がとても充実しています。

求めるのは、自らの専門性に対するプライドと、周囲の人たちへのリスペクト

入社前から聞いてはいましたが、投資先企業の企業価値向上に向けて愚直に取り組んでいるのはAAの、そしてアドバンテッジグループ全体の大きな特徴だと感じます。他のファンドの面接も受けましたが、例えば「こういうファイナンスのテクニックを使えばリターンを最大化できる」といったお話も多いなか、当社は「ここをてこ入れすれば業績が上がる」とか、あるいは「こうすると隠れたリスクを先回りして軽減できるから企業価値をさらに高められる」といった議論をできたことが印象的です。

主語が自分たちではなく、投資先企業に置かれているというイメージです。もちろん最終的には自分たちの利益も追求しますが、まずは投資先企業の価値を上げるというスタンスが、トップからジュニアメンバーまで徹頭徹尾貫かれています。私がファンドを選んだのは日本企業の経営を支援したい、プレゼンスを上げたいという思いからだったので、まさに求めていた環境です。

自分自身の成長という意味では、APグループが日本で一番歴史の長いファンドであることが非常に大きな要素です。グループ全体でノウハウが蓄積されていますし、さまざまな領域の専門家ともネットワークを持っています。社内のデータベースにアクセスすればすぐに過去の資料を見ることができますし、類似した経験を持つメンバーに話を聞けばなんでも教えてもらえる環境です。

特に後者の要素が大きいかもしれません。コンサルティングファームでも提案資料をデータベースに貯めていくことはできると思いますが、提案した戦略がうまくいったのかどうか、またうまくいかなかったとしたら何が悪かったのか、そこまではなかなか分からないでしょう。しかし当社はファンドとして戦略の策定から遂行まで一貫して責任を持って実行するので、ここにしかないノウハウや知見が豊富に蓄積されています。新しく入ったメンバーも、短期間で学習して価値を出しやすいのではないでしょうか。

プロジェクトの進め方という意味では、経営陣と現場の間を行ったり来たりするスタイルがAAの特徴です。これもコンサルティングファームとは異なる点だと思います。現場にはさまざまなヒントが落ちていますし、逆に経営陣の危機感が現場に伝わっていないこともあります。その両面をしっかり把握して経営に伴走することで、AAならではの価値を出していくことが大切です。

これから入社してくださる方に求めたいのは、プライドとリスペクトでしょうか。経営者と伍していく仕事ですし、AAのメンバーも優秀な人ばかりなので、その中でバリューを出そうと思えば「この領域なら負けない」というプライドを持っていることは必要だと思います。一方でそれを振りかざすだけでは、人は付いてこないでしょう。我々は経営者も実務担当の皆さんも巻き込みながら、継続的に企業価値を高めていかなければなりません。そのためには、お互いにリスペクトする姿勢が必須です。プライドとリスペクト、両方の要素をお持ちの方と一緒に働ければ嬉しいです。

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