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投資先とAIユニコーン企業が、共同で初等プログラミング教育のプロダクトを開発しました。

2021.01.26

経産省は『IT人材需給に関する調査』を2019年4月に発表し、2018年時点の国内IT人材ストックが92.3万人であるのに対し、さらなるIT需要の高まりにより2030年には16.4万人~78.7万人が不足する事と、特にAIの研究開発や高度な活用を担う先端IT人材は不足が顕著である事を指摘し、将来のIT人材育成に向けた取組は我が国の産業・企業が未来の競争力を獲得するために極めて重要であると、危機感を表明しています。かかる危機への対策として、2020年よりプログラミング教育が小学校で必修化されるなど、STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics) 教育に注目が集まり、プログラミング教育は、2025年には300億円の市場規模(*)に成長すると見込まれています。
(*)GMOメディア株式会社発表「2020年 子ども向けプログラミング教育市場調査」

かかる市場変化への対応として、アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンドの投資先であるやる気スイッチグループは、人工知能(AI)技術の研究開発スタートアップであるプリファードネットワークスと、小中学生をメインターゲットとした本格的なプログラミング教育サービス「HALLO」を共同開発し、首都圏3教室とオンラインでの先行提供を行いました。「HALLO」は、AI技術開発の第一線で活躍するプリファードネットワークスのエンジニアが開発した本格的なプログラミング教材「Playgram」と、子どもたち一人ひとりの個性に合わせて才能を伸ばし、成功体験を重ねることで自律的に学ぶ力をつける「やる気スイッチ」の指導メソッドとの融合による、教育サービスの新しいプロダクトです。具体的には、ビジュアルプログラミングから始め、タイピング、プログラミングの基礎、Pythonによるテキストコーディングまで、子どもの理解度と意欲に応じて段階的に学習を進めることが出来る教材を、「やる気スイッチ」の指導メソッドと組み合わせ、

1)タブレットPCでの自宅学習(毎日15分)
2)教室でのコーチングによる指導(週1回)
3)成果発表(月1回)

を繰り返す事で、小さな成功体験を積み重ねながら学びが続く学習サイクルを築くものです。プリファードネットワークスは、子どもたちの学習の様子や成果を見ながら継続的に追加コンテンツの開発を進める予定です。

また、昨年は新型コロナウィルスの蔓延に伴う緊急事態宣言の発令により、教室での対面授業に大きな制約が発生しました。民間の教育サービス企業各社は、オンライン化を含む自宅での学習支援に取り組み、やる気スイッチグループも、「子どもの学びを止めないプロジェクト」として、会員向けサービスとして無償での動画コンテンツ提供サービスを実施しました。今回開発したプログラミング教育プロダクト「HALLO」は、集団授業のオンライン展開も可能なパッケージも開発しており、コロナ下での在宅学習にも貢献します。

この新プロダクト「HALLO」の先行提供に対して、プログラミングを学ばせたい保護者からの反響は大きく、対象教室では1ヶ月強で目標の生徒数に到達しました。この反響の大きさを踏まえて、やる気スイッチグループとプリファードネットワークスでこのたび合弁会社を設立し、直営/フランチャイズでの教室展開を加速して参ります。また、係る教育を通じて、将来のIT人材危機の解決の一助を担えれば幸甚に存じます。

株式会社 Preferred Networks 代表取締役 最高経営責任者 西川 徹
「私たちは、将来、さらにコンピュータが進化した時代において、その進化を脅威ではなく、大きなチャンスとして捉えられるような社会の実現を目指しています。そのためには、次世代を担う子どもたちに、幼少期から本格的なプログラミング技術にふれ、論理的かつ創造的な思考力を身につける機会を提供することが不可欠です。プログラミングの楽しさ、モノを創り、課題解決する面白さを伝えていくことは、最先端のコンピュータサイエンスに携わる PFN だからこそできると考えています。一方、やる気スイッチグループには、長年にわたり一人ひとりの子どもと向き合い、やる気を引き出すノウハウをもって、さまざまな学習分野を探求してきた実績があります。プログラミングはイマジネーションを爆発させる手段です。すべての子供たちがその力を身につけることができるよう、両社の強みを活かしてまいります。」

株式会社やる気スイッチグループ 代表取締役社長 高橋 直司
「やる気スイッチグループは、子どもたちのさまざまな能力を開発し、未来の可能性を拡げるために、20 年ほど前から多様な学習分野を探求してきました。当社は現在、国内有数の規模を誇る個別指導学習塾に留まらず、知能育成(知育)や英語、スポーツ教室、バイリンガル幼児園まで幅広いスクールブランドを展開しています。PFN社のPlaygram は、プログラミングの入門から本格的なプログラミング習得までの広い視野に立って開発された教材で、子どもたちの自発的な学びを促す要素が豊富に盛り込まれています。この画期的なプログラミング教材は、子どもたち一人ひとりの個性に合わせて才能を伸ばし、成功体験を重ねることで自律的に学ぶことを目指す、当社の指導メソッドと合致しています。子どもたちの未来の可能性を拡げる選択肢の一つとして、このプログラミング学習を当社のおよそ 11 万人の会員をはじめ、より多くの子どもたちに届けたいと考えています。」

参考記事
「子供がゲームより夢中になる」──PFNの教材を使ったプログラミング教室の魅力を探る(2021年1月7日、ITmedia NEWS掲載)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2101/07/news109.html

株式会社Preferred Networks
深層学習技術やロボティクスなどの先端技術を実用化することを目的に、2014年3月に創業。交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域をはじめ、パーソナルロボット、プラント最適化、材料探索、スポーツ解析、エンターテインメントなどの分野にも深層学習の応用領域を拡大しています。2015年にオープンソースの深層学習フレームワークChainer™を開発。2020年6月に自社開発の深層学習専用プロセッサMN-Core™を搭載したスーパーコンピューターMN-3がGreen500リストで世界1位を獲得。
https://www.preferred.jp/ja/

株式会社やる気スイッチグループ
やる気スイッチグループは、個別指導学習塾「スクール IE」や知能育成(知育)と受験対策の幼児教室「チャイルド・アイズ」、子ども向け英語・英会話スクール「WinBe(ウィンビー)」、英語学童教室「Kids Duo(キッズデュオ)」、幼児・小学生向けスポーツ教室「忍者ナイン」、 バイリンガル幼児園「キッズデュオインターナショナル(KDI: Kids Duo International)」「アイキッズスター(i Kids Star)」の 7 つのスクールブランドを展開する総合教育サービス会社として、現在国内外で 1,800 以上の教室・ラボを展開し、およそ11 万人の子どもたちの学びをサポートしています。やる気スイッチグループは、一人ひとりが持つ”宝石”を見つけ、その無限の可能性を引き出すことで、世界中の子どもたちの夢と人生を応援します。
https://www.yarukiswitch.jp/

両社によるプレスリリース
Preferred Networksとやる気スイッチグループ、プログラミング教室のフランチャイズパッケージを塾、学童・保育サービス、習い事教室等に提供開始 ~直営3教室およびオンライン教室が好調、事業拡大のための合弁会社を設立~
https://www.yarukiswitch.jp/_shared/pdf/20210113.pdf