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株式会社LLホールディングスによる SBI ライフリビング株式会社に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
2014.12.11
株式会社LLホールディングス(以下、「公開買付者」といいます。)は、SBIライフリビング株式会社(以下、「対象者」といいます。)の発行済全株式を取得するため、対象者普通株式及び対象者新株予約権に対する公開買付けを平成26年12月12日から平成27年2月2日までの期間で実施することが、本日付で発表されております。
公開買付者は、国内外の投資家が資金を提供しているそれぞれに独立した複数のファンド(以下、「本ファンドら」といいます。)及び SBI ホールディングス株式会社からの出資並びに株式会社新生銀行からの融資により公開買付けの決済に必要な資金を調達いたします。
アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合は、本ファンドらに対して個別に、投資機会の紹介及び投資実行後の対象企業のモニタリングの実行に関する助言等のサービス提供を行なっております。
■ご参考 公開買付者が発表したプレスリリース
平成26年12月11日
各位
会社名
株式会社LLホールディングス
代表者名
代表取締役 喜多 慎一郎
(03)5425-8871(代表)
SBIライフリビング株式会社株券等(証券コード 8998)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
株式会社LLホールディングス(以下「公開買付者」といいます。)は、平成26年12月11日、SBIライフリビング株式会社(コード番号:8998東証マザーズ、以下「対象者」といいます。)の普通株式及び本新株予約権(後記「2.買付け等の概要」「(3) 買付け等の価格」の「②新株予約権」において定義されます。以下同じとします。)を金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。)による公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)により取得することを決定いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1. 買付け等の目的等
(1)本公開買付けの概要
公開買付者は、対象者の発行済普通株式及び新株予約権を取得及び保有し、対象者の事業を支配及び管理することを主たる目的として平成26年9月30日に設立された株式会社です。本日現在、投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅣ号-S(当該ファンドは日本の投資事業有限責任組合契約に関する法律に基づき、平成24年7月に組成されました。以下「本ファンド」といいます。)が、公開買付者の発行済普通株式の全てを保有しております。
本ファンドは、アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合(以下「アドバンテッジパートナーズ」といいます。)から投資機会の紹介及び投資実行後の対象企業のモニタリングの実行に関する助言等のサービス(以下「投資関連サービス」といいます。)を受けている投資ファンドです。アドバンテッジパートナーズは、平成9年にプライベート・エクイティ投資ファンドへの投資関連サービスの提供を開始し、日本におけるプライベート・エクイティ投資において17年の実績を有する国内独立系サービスプロバイダーです。アドバンテッジパートナーズが投資関連サービスの提供を行ってきたファンドでは、これまで44件の投資を実施し、投資実行・投資回収の両面において国内における豊富な実績を有しています。これらのファンドは、ファンド投資先企業が中長期的な視点で競争力を強化・維持し、持続的な成長を実現できるように多面的な支援を行うということを基本方針として、投資活動を行ってきました。
今般、公開買付者は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)マザーズ市場に上場している対象者の普通株式(以下「対象者普通株式」といいます。)及び本新株予約権を取得した上で、対象者を非公開化することを目的とする一連の取引の一環として本公開買付けを実施いたします。公開買付者は、本公開買付けにおいて、対象者の保有する自己株式(974,500株)を除く対象者普通株式及び自己新株予約権(264個)を除く本新株予約権の全てを取得することを企図しており、最終的に対象者の株主を公開買付者のみとすること(以下「本非公開化」といい、本公開買付けを含む本非公開化のための一連の取引を、以下「本取引」といいます。)を目的としております。
本公開買付けに際し、公開買付者は、平成26年12月11日付で、対象者の親会社であるSBIホールディングス株式会社(以下「SBIホールディングス」又は「応募予定株主」といいます。保有株式数8,515,000株、保有割合(注1)67.60%)との間で、その保有する対象者普通株式の全てについて、本公開買付けに応募することを内容とする公開買付応募契約(以下「本応募契約」といいます。)を締結いたしました。なお、本応募契約の概要については、後記「(3)本公開買付けに関する重要な合意事項」の「①本応募契約」をご参照ください。
(注1)「保有割合」とは、対象者が平成26年11月11日付で提出した第25期第2四半期報告書(以下「対象者第25期第2四半期報告書」といいます。)に記載された平成26年9月30日現在の対象者の発行済株式総数12,596,840株に対する保有株数の割合をいうものとし、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下保有割合の記載について同じとします。
本公開買付けにおいて、公開買付者は、後記「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥買付予定数の下限の設定」に記載のとおり、買付予定数の下限を10,239,561株と設定しており、応募株券等の数の合計が10,239,561株に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行いません。一方、本公開買付けにおいて、公開買付者は、買付予定数の上限を設定しておりませんので、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。
本公開買付けによって、対象者の保有する自己株式を除く対象者普通株式及び自己新株予約権を除く本新株予約権の全てを取得できなかった場合には、公開買付者は、最終的に対象者の株主を公開買付者のみとするための一連の手続(詳細は、後記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」をご参照ください。)を本取引の一環として実施する予定です。
本公開買付けが成立した場合には、本ファンド並びに本ファンドと同じくアドバンテッジパートナーズから投資関連サービスの提供を受けている投資ファンドであるAP Cayman Partners II-S, L.P.Japan Ireland Investment Partners-S及びフィフティーエイト投資組合(以下、総称して「本ファンドら」といいます。)並びにSBIホールディングスが公開買付者に対して、本公開買付けの決済のために本公開買付けの決済の開始日の前営業日までに追加出資(以下「本追加出資」といいます。)を行う予定であり、公開買付者は本ファンドらより合計4,000百万円の出資及びSBIホールディングスより995百万円の出資をそれぞれ受けることを予定しております。なお、公開買付者は、SBIホールディングスからの出資に関して、SBIホールディングスとの間で平成26年12月11日付で出資契約(以下「本出資契約」といいます。)を締結し、また、本ファンドらは、公開買付者の株式の処分及び公開買付者を通じた対象者の運営に関して、SBIホールディングスとの間で同日付で株主間契約(以下「本株主間契約」といいます。)を締結しておりますが、本出資契約及び本株主間契約の概要については、後記「(3)本公開買付けに関する重要な合意事項」の「②本出資契約」及び「③本株主間契約」をご参照ください。
また、公開買付者は、本公開買付けに係る決済に要する資金の一部を、株式会社新生銀行からの借入れ(以下「本件買収ローン」といいます。)により賄うことを予定しており、本公開買付けの成立等を条件として、本公開買付けに係る決済の開始日の前営業日までに、株式会社新生銀行から総額81億円を上限とした貸付けを受けることを予定しております。本件買収ローンに係る融資条件の詳細は、株式会社新生銀行と別途協議の上、本件買収ローンに係る融資契約において定めることとされておりますが、本件買収ローンに係る融資契約では、本公開買付けに係る公開買付届出書の添付書類である融資証明書に記載されている貸出実行条件、及び一定の財務制限条項等の同種の融資契約に通常定められる契約条件が規定される予定です。本件買収ローンに際しては、本件買収ローンの実行時点において本ファンドらが所有する公開買付者の普通株式及び公開買付者が本公開買付けにより取得する対象者普通株式その他公開買付者の一定の資産等について担保権が設定されることが予定されております。また、後述する本取引の完了により対象者の株主が公開買付者のみとなった後は、対象者が公開買付者の連帯保証人となり、対象者の一定の資産について担保権が設定されることが予定されております。
なお、対象者が平成26年12月11日に公表した「株式会社LLホールディングスによる当社株券等に対する公開買付けの実施及び応募推奨に関するお知らせ」(以下「対象者プレスリリース」といいます。)によれば、対象者は、平成26年12月11日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、対象者の株主の皆様及び新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議したとのことです。
上記対象者取締役会の決議の詳細については、対象者プレスリリース及び後記「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④対象者における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の同意」をご参照ください。
(2) 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針
公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針は、以下のとおりです。なお、対象者に関する記述は、対象者プレスリリースの記載又は対象者から受けた説明に基づくものです。
対象者は、親会社であるSBIホールディングス(東京証券取引所第一部に上場)が形成する企業集団であるSBIグループのその他事業に属しております。
対象者は、賃貸用デザインマンション「Branche」シリーズ及び投資用アパートメント開発・販売を中核とする開発事業、企画設計事業、土地有効活用事業、不動産サービス事業及びその他不動産事業から成る「不動産事業」と、「チケット流通センター」を中核とする仲介メディア事業及び比較メディア事業から成る「インターネット事業」の、大別すると2事業を運営しています。
公開買付者は、対象者の不動産事業につきましては、主力である「Branche」において、一般的な工法では3階建てまでとなるところを対象者独自のTEN-FOUR CUBE工法により4階建てのマンション建築を実現することで、マンションの買い手にとっての賃料収入向上をもたらし、ひいては対象者の販売価額の向上を可能としている点において、非常にユニークな強みを持っているものと理解しております。この強みを梃子に、「Branche」シリーズの事業モデルとして土地取得、設計企画、販売のサイクルを確立し、近年では東京地区のみならず、名古屋地区及び福岡地区でも「Branche」シリーズの展開を広げることで、その業績は堅調に推移しているものと理解しております。ビジネスラインとしては投資用アパートメント開発・販売も堅調に推移しており、順調に売上・利益を拡大していることに加え、直近では、SBIグループからの不動産仲介手数料の拡大と不動産市況の好況が加わることで、対象者の平成26年3月期の不動産事業のセグメント利益は前年同期比86.5%増と大幅な増益を達成されました。
一方で、対象者の不動産事業を取り囲む環境は必ずしも楽観視できないものと認識しております。足元での地価及び建設費の高騰も影響し、マンション開発業界全体としての事業環境は厳しさを増しています。また、対象者固有の状況としては、昨今の対象者の不動産事業の大幅増益の要因の一つであったSBIグループからの不動産仲介手数料収入については、SBIホールディングスが経営方針として「選択と集中」を掲げ、金融サービス事業・アセットマネジメント事業・バイオ関連事業を主要3事業として定義し不動産の売却を進めていることから、将来の安定的な収益源としては期待しにくいものと理解しております。不動産仲介手数料収入以外にも、ブランドや資金面等、これまでSBIグループから有形無形にさまざまな支援を受けられてきているものと推察され、上記のようなSBIホールディングスの不動産事業の縮小方針は、対象者にとって一定のチャレンジを伴うものであると考えております。さらに、中長期的なサイクルで考えますと、将来いずれかのタイミングで地価の下落局面や金融環境の変化も想定され、開発事業への過度の依存にはリスクも存在します。
これらの状況を踏まえますと、不動産事業においては、現在の強みをコアとしつつ、より安定的な収益構造の確立に向けた事業ポートフォリオの見直しを行う時期に来ているものと考えております。具体的には、相場の動向やSBIグループに依拠せず中長期的に安定的な収益を築くための不動産事業の収益構造の多角化等の施策が今後必要になってくるものと考えられます。
また、インターネット事業の売上高の80.5%(平成26年3月期実績)を占めるチケット流通センター事業(以下「チケ流事業」といいます。)は、安全・安心な取引環境をユーザーに提供することでインターネットにおけるチケット二次流通市場の拡大を牽引し、インターネット事業のセグメント売上は平成23年3月期の1,454百万円から平成26年3月期においては2,663百万円と順調に成長してきました。
しかしながら、チケット二次流通市場は様々な環境変化に直面しており、チケ流事業はその事業特性とも相まって足元で以下のような様々なリスク要因に直面しているものと認識しております。
①アーティスト/興行主によるチケット転売規制事例の増加
②電子チケットの浸透による紙のチケットの二次流通量減少懸念
③SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)市場の拡大やスマートフォンの浸透等による顧客行動や技術の急速な進化と競合企業の台頭
公開買付者は、チケ流事業がこうした環境変化・構造的課題に対応し、日本のエンタテイメント業界の発展とユーザーの利便性向上に寄与する社会インフラとして定着するためのチャレンジに取り組むべき局面にあるものと考えております。具体的には、更なるコンプライアンス態勢の徹底、アーティスト・興行団体との戦略的連携、取扱いジャンルの拡大、電子チケットやスマホ対応を含む技術変化への対応等、チケ流事業の次世代ビジネスモデルへの進化を目指すことが不可欠であると認識しております。
上記を踏まえ、公開買付者は、対象者の収益構造について、インターネット事業が営業利益(本社経費配賦前)の67.4%(平成26年3月期)を計上しており、そのインターネット事業の売上高の80.5%をチケ流事業が占めているにも関わらず、チケ流事業は環境変化・構造的課題に直面している事業であるという点が最大の特徴であり課題であると考えております。すなわち、環境変化・構造的課題に直面しているチケ流事業への収益依存は、対象者の収益の安定性及び事業の継続性という観点からリスクであると考えており、このリスクを軽減するためには上述のチケ流事業の進化と他事業の育成が急務であると認識しております。
上述の通り、公開買付者は、対象者の不動産事業及びインターネット事業のいずれにおいても、平成26年3月期において前年比でセグメント売上、セグメント利益ともに増収増益となっているものの、事業環境と事業構造の面から今後の見通しについては必ずしも楽観視はし難い状況にあるものと考えております。反面、これまで対象者が両事業において培ってきた強みは十分にあり、この強みを梃子に、大胆な戦略の見直しや方針転換を含むチャレンジをすることで、今後の両事業の成長発展のためにビジネスモデルを進化させることは可能であると考えております。
また、公開買付者は、両事業が直面する課題はそれぞれ固有のものであり、当該課題を解決するためには各事業がそれぞれ最適な戦略を採ることが必要であると考えております。また、両事業はそれぞれ独立した事業運営を行っており両事業間のシナジーは限定的であると考えられることから、むしろ、既存の組織形態を維持するよりも、組織・事業の再編成を行った上で、最適な外部提携戦略等を積極的に推進していくことが出来る柔軟な組織体制へと変化していくことが重要と考えております。
これらの戦略は、これまで対象者にて実現してきた成長戦略の延長線上ではなく、むしろ、一定のリスクを伴う大胆な施策により非連続的な進化・成長を目指すものであることから、これらの施策の実行に伴い、短期的には対象者の利益水準の減少等が起きることも予想されるため、資本市場から必ずしも十分な評価を得ることができない可能性があると認識しています。
これらの状況を総合的に勘案し、公開買付者は、対象者が直面する経営環境に迅速に対応し、新たな成長戦略を迅速に実施し、企業価値の更なる向上を図っていくためには、短期的な業績に左右されることなく、上述のような最適な外部提携戦略等を含む長期的な視点からの施策を積極的に推進していくことが出来る柔軟な組織体制へと変化していくことが必要と判断いたしました。
また、公開買付者は、アドバンテッジパートナーズが投資関連サービスの提供を行うファンドの数多くの投資先企業における経営改善活動を通じて蓄積したノウハウをもとに、対象者の成長戦略の実現を全面的に支援することにより、対象者の成長の実現をより加速することができるものと判断いたしました。このような判断に基づき、一般株主への悪影響が及ぶ可能性を斟酌し、また、一般株主の意思を尊重した上で本非公開化を進めるのが最良であると判断し、平成26年12月11日に、本取引を実施することといたしました。
上記の検討内容については、アドバンテッジパートナーズが平成26年8月上旬に対象者の親会社であるSBIホールディングスと初めて本件に関して面談して以降、複数回にわたり、上記の検討内容についてのアドバンテッジパートナーズの認識をSBIホールディングスに伝え、意見交換するなどして協議を進めて参りました。その協議の中で、アドバンテッジパートナーズは、対象者とSBIホールディングスの関係に関して、対象者の従業員のうち一定数はSBIホールディングスからの出向者であり、これらの従業員の出向の維持を含め、SBIホールディングスと対象者との事業上の関係継続を維持することが望ましいと判断し、そのためには、SBIホールディングスが公開買付者の一定の持分を継続して保有することが有効であろうと判断しました。そこで、アドバンテッジパートナーズからSBIホールディングスに本追加出資の申し入れを行い、SBIホールディングスはこれを了承しました。そして、公開買付者は、上記の協議を踏まえ、平成26年11月11日に対象者に対して、本取引についての提案を行いました。
他方、対象者によれば、対象者における意思決定に至る過程は以下のとおりとのことです。
対象者は、平成26年11月11日の公開買付者からの本公開買付けを含む本取引に関する上記の提案を受け、後記「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の各措置を講じた上で、第三者算定機関である株式会社KPMG FAS(以下「KPMG」といいます。)から取得した株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)の内容、リーガル・アドバイザーである森・濱田松本法律事務所から受けた法的助言を踏まえつつ、本取引に関する提案を検討するために対象者の諮問機関として平成26年11月12日に設置された第三者委員会(委員の構成その他具体的な委嘱事項等については、後記「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②対象者における第三者委員会の設置」をご参照ください。)から提出された答申書(以下「本答申書」といいます。)の内容を最大限に尊重しながら、本取引に関する諸条件について企業価値向上の観点から慎重に協議及び検討を行ったとのことです。
対象者としても、対象者の抱える最大の課題は、営業利益の大部分を占めるインターネット事業において、収益基盤の安定を図ることと認識しており、ビジネスモデルの進化による事業リスクの低減、及び収益依存を緩和するための他事業の育成などの大胆な戦略の見直しが必要であると考えているとのことです。
また、対象者といたしましては、不動産事業については景気循環に対応力のある体制を構築し、将来的成長性を得るためにインターネット事業とのシナジー構築を模索してまいりましたが、その効果は限定的なものにとどまっているとのことです。対象者の更なる成長のためには、不動産事業の水平垂直的な展開も模索し事業の成長性を確保する必要があるものと認識しているとのことです。
対象者によれば、以上のように、両事業の更なる成長性を目指すためには、組織・事業の再編を行ったうえで、外部との提携等も積極的に行えるような柔軟な組織体制構築が必要と考えているとのことです。そして、収益構造の安定・強化を図るための各種施策は、その効果が業績に反映されるまでに中長期の時間を要する可能性がある他、むしろ、短期的には財務状況が悪化し、多額の損失が計上されるリスクも存在するとのことです。そして、このような事態に陥れば、少数株主が保有する株式の価値は大きく減少し、投下資本の回収はより一層困難なものとなるとのことです。株主の皆様のこのようなリスク負担を回避するためには、対象者の非公開化が不可欠であるとの結論に至り、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明することとしたとのことです(意見表明の詳細については、対象者プレスリリース及び後記「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④対象者における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の同意」をご参照ください。)。
本公開買付けが成立した場合には、公開買付者は、公開買付者が別途指名する代表取締役及び3名の社外取締役を派遣する予定です。また、SBIホールディングスより1名の取締役をご指名いただく予定です。なお、従業員の皆様については、原則として現在の処遇を維持することを予定しており、SBIホールディングスからの出向者も一定期間は維持いただくことに合意いただいています。
(3)本公開買付けに関する重要な合意事項
①本応募契約
本公開買付けに際し、公開買付者は、平成26年12月11日に、SBIホールディングスとの間で、 その保有する対象者普通株式(保有株式数8,515,000株、保有割合67.60%)の全てについて、本公開買付けに応募することを内容とする本応募契約を締結いたしました。本応募契約において、SBIホールディングスが本公開買付けに応募する前提条件として、(ⅰ)公開買付者が適法に本公開買付けを開始していること、(ⅱ)本応募契約に定める公開買付者による表明保証(注1)が重要な点において真実かつ正確であり、決済日において重要な点において真実かつ正確であると見込めること、(ⅲ)公開買付者について本応募契約に定める義務(注2)の重大な違反が存在しないこと、(ⅳ)公開買付者とSBIホールディングスとの間で本出資契約が締結されていること、(ⅴ)本ファンドらとSBIホールディングスとの間で本株主間契約が締結されていること、(ⅵ)本公開買付けを制限又は禁止することを求める公的機関に対する申立て、訴訟又は手続が係属しておらず、かつ、本公開買付けを制限又は禁止する旨のいかなる法令等又は命令、処分若しくは裁判も存在していないこと、及び(ⅶ)本公開買付けに応募することが客観的に不可能となるような天変地異又は法令等の改正がないことが規定されています。但し、上記前提条件が充足されない場合においても応募予定株主が自らの判断にて応募することを妨げるものではありません。また、本公開買付けとは別に対象者普通株式を対象とする公開買付け(以下「対抗公開買付け」といいます。)が開始された場合、対抗公開買付けに係る買付価格が本公開買付けにおける対象者普通株式の買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を上回る場合であって、対抗公開買付けに係る買付予定数の上限が設定されておらず、対抗公開買付けに係る買付予定数の下限が本公開買付けに係る買付予定数の下限以下である場合において、本公開買付けに係る条件が対抗公開買付けに係る条件を合理的に下回っていると判断される場合には、SBIホールディングスは本公開買付けに応募しないことができるものとされています。
(注1)本応募契約においては、(a)設立の適法性・存続の有効性、(b)権利能力・行為能力、(c)社内手続の履践、(d)本応募契約の執行可能性、(e)法令等、社内規則、裁判等、契約に違反していないこと、(f)法的倒産手続、支払不能の状態にないこと、(g)反社会的勢力との関係の不存在、(h)買付資金が存在することが公開買付者の表明保証事項とされております。(注2)本応募契約において、公開買付者は、(a)決済日までの間に公開買付者による表明保証又は本応募契約上の義務の違反が生じた場合には、その内容を直ちに応募者らに通知する義務、(b)未公表重要事実を認識した場合の通知義務、(c)秘密保持の義務、及び(d)プレスリリースの時期、方法及び内容についての協議義務を負っています。
②本出資契約 本出資契約において、SBI ホールディングスは、公開買付者に対して、(ⅰ)本公開買付けの成立・公表、(ⅱ)本ファンドらによる公開買付者に対する出資の完了、(ⅲ)株式の発行に係る会社法関連書類及び本件買収ローンに係る契約の写しの交付を条件として、平成26年12月11日付で、公開買付者の普通株式を引受ける方法により995百万円を出資することを合意しております。
③本株主間契約本ファンドらは、本公開買付けに際し、平成26年12月11日に、SBIホールディングスとの間で、本株主間契約を締結し、以下に記載の事項を同意しております。(ⅰ)本取引の実施について相互に協力すること(ⅱ)SBIホールディングスは、本取引完了後、公開買付者及び対象者の取締役のうち、1名ずつを指名する権利を有すること(ⅲ)公開買付者及び対象者における会社法上の特別決議事項に対するSBIホールディングスの同意事項、協議事(ⅳ)SBIホールディングスが有する公開買付者の株式の譲渡制限(ⅴ)本ファンドらが有する公開買付者の株式を譲渡する場合における、SBIホールディングスの本ファンドらに対する売却参加請求権(ⅵ)本ファンドらが有する公開買付者の株式を譲渡する場合における、本ファンドらのSBIホールディングスに対する共同売却請求権(ⅶ)本株主間契約の重要な義務の違反があった場合のSBIホールディングスの本ファンドらに対する株式買取請求権(ⅷ)SBIホールディングス並びにその子会社及び関連会社と対象者との取引の継続(ⅸ)SBIホールディングスによる競業避止義務及び引抜禁止
(4) 本公開買付けにおける買付け等の価格の決定
公開買付者における、本公開買付価格及び本新株予約権1個当たりの買付け等の価格の決定過程等につきましては、後記「2.買付け等の概要」「(4)買付け等の価格の算定根拠等」「①算定の基礎」及び同「②算定の経緯」をご参照ください。
(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置
対象者は、本日現在においてSBIホールディングスの連結子会社であること、本公開買付けの成立後に公開買付者に対してSBIホールディングスが出資することが予定されており、公開買付者及びSBIホールディングスの間で本応募契約及び本出資契約が、本ファンドら及びSBIホールディングスの間で本株主間契約がそれぞれ締結されていること等に鑑み、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置として、以下の措置を講じているとのことです(なお、以下の記述中の対象者において実施した措置については、対象者から受けた説明に基づくものです。)。
①対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得対象者プレスリリースによれば、対象者取締役会は、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、対象者及び公開買付者から独立した第三者算定機関であるKPMGに対象者普通株式の株式価値の算定を依頼し、平成26年12月11日付で本株式価値算定書を取得したとのことです。対象者取締役会は、KPMGから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得していないとのことです。
なお、KPMGは、対象者及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有していないとのことです。
KPMGは、複数の株式価値算定手法の中から、対象者普通株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、対象者が継続企業であるとの前提のもと、対象者普通株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの判断に基づき、市場株価平均法及びディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)を算定手法として用いて、対象者普通株式の株式価値を算定したとのことです。KPMGが上記各手法を採用した理由及び当該各手法に基づき算定した対象者普通株式の1株当たりの株式価値は以下のとおりであるとのことです。
- 市場株価平均法
995円~1,100円 - DCF法
936円~1,258円
市場株価平均法は、対象者普通株式の株式市場における株価を基に株式価値を評価する手法であり、上場企業の株式価値算定における客観的な算定手法であると考え採用しているとのことです。市場株価平均法では、平成26年12月10日を基準日として、直近1年間の東京証券取引所における対象者普通株式の市場取引の状況等を勘案した上で、特に平成26年12月3日に行われた業績予想の上方修正以降における対象者に対する株式市場の評価を重視する観点から、最終的に業績予想の上方修正を行った平成26年12月3日から基準日にかけての期間における終値の最高値および最安値に基づく評価レンジを採用し、対象者普通株式の1株当たりの価値の範囲を995円から1,100円までと算定しているとのことです。DCF法は、企業の将来キャッシュ・フロー(収益力)に基づく評価手法であるため、対象者の超過収益力や事業リスクを評価に反映させることが可能であることから、DCF法を採用しているとのことです。
DCF法では、対象者が作成した平成27年3月期から平成29年3月期までの事業計画に基づく収益予測や投資計画等、合理的と考えられる前提を考慮した上で、対象者が将来生み出すフリー・キャッシュ・フローを基に、事業リスクに応じた一定の割引率で現在価値に割り戻して企業価値や株式価値を分析し、対象者普通株式の1株当たりの価値の範囲を936円から1,258円までと算定しているとのことです。なお、割引率は11.5%~13.5%を採用しており、継続価値の算定に当たっては、定率成長モデルを採用し、継続成長率は0.0%~2.0%として算定しているとのことです。
DCF法の算定の前提とした対象者の事業計画に基づく財務予測は以下のとおりであるとのことです。当該財務予測においては、平成26年12月3日に開示された「通期個別業績予想の修正に関するお知らせ」を踏まえて、平成27年3月期において、対前年比で営業利益が35.3%、経常利益が37.5%、税引前当期純利益が39.4%、当期純利益が34.1%それぞれ増加することを見込んでいるとのことです。また、当該財務予測は、本取引の実行を前提としたものではないとのことです。
なお、対象者は、平成26年12月3日に、東証の適時開示基準に従い、業績予想の修正を開示しておりますが、当該業績予想の修正は本取引に関連して、又は本取引を意図して行われたものではないとのことです。KPMGがDCF法における算定の基礎とした平成27年3月期の事業計画は、当該業績修正後の財務予測が使用されており、市場株価平均法においても、平成26年12月3日以降の対象者普通株式の市場株価についてもその算定の対象に含まれているとのことです。
また、第2回新株予約権1個当たりの買付け等の価格は、本公開買付価格である1,070円と第2回新株予約権の対象者普通株式1株当たりの行使価額200円との差額である870円に第2回新株予約権1個の目的となる普通株式の数である500を乗じた金額である435,000円と決定されており、また、第3回新株予約権1個当たりの買付け等の価格は、本公開買付価格である1,070円と第3回新株予約権の対象者普通株式1株当たりの行使価額542円との差額である528円に第3回新株予約権1個の目的となる普通株式の数である120を乗じた金額である63,360円と決定されていることから、本新株予約権については、第三者算定機関から算定書を取得していないとのことです。
② 対象者における第三者委員会の設置対
象者プレスリリースによれば、対象者取締役会は、平成26年11月12日、本公開買付けに係る対象者の意思決定の恣意性を排除し、公正性、透明性及び客観性のある意思決定過程を確保するために、公開買付者及び対象者からの独立性の高い、外部の有識者を含む委員によって構成される第三者委員会(第三者委員会の委員としては、公開買付者及び対象者から独立性を有する熊澤誠氏(弁護士、新幸総合法律事務所共同代表)、齊藤健一氏(税理士、税理士法人サンク・アンド・アソシエイツ代表社員)及び鈴木康之(対象者社外取締役、独立役員)の3氏が選定されているとのことです。なお、対象者取締役会は、当初熊澤誠氏及び鈴木康之氏を第三者委員に選任し、残り一名の委員の選任を熊澤誠氏及び鈴木康之氏に一任し、熊澤誠氏及び鈴木康之氏により齊藤健一氏が選任されているとのことです。第三者委員会の委員は、設置当初から変更していないとのことです。)を設置し、本公開買付けに対して対象者が表明すべき意見の内容を検討する前提として、(i)本取引の目的は合理性を有するか、(ii)本取引において公正な手続を通じて対象者株主の利益への十分な配慮がなされているか、(iii)本取引の買付条件(本公開買付価格を含む。)の妥当性が確保されているか、(iv)本公開買付けについて対象者取締役会が賛同意見を表明することは、SBIホールディングス以外の対象者株主にとって不利益でないか、(v)本公開買付けの成立後に、公開買付者が対象者の完全親会社となることを目的として、完全子会社化を行うことは、対象者株主にとって不利益でないか(以下、総称して「本諮問事項」といいます。)について第三者委員会に諮問することを決議したとのことです。
第三者委員会は、平成26年11月17日より平成26年12月10日まで合計5回開催され、本諮問事項に関し、慎重に協議及び検討を行ったとのことです。
具体的には、第三者委員会は、対象者から、公開買付者から提案を受けた本公開買付けの諸条件及び本公開買付け後に予定される一連の手続の内容その他本取引の概要並びに当該提案時における対象者の現状、事業環境及び事業計画につき説明を受けるとともに、公開買付者及びアドバンテッジパートナーズから、本取引の目的、本取引により向上することが見込まれる対象者の企業価値の具体的内容、本取引後の経営体制・方針、本取引の諸条件等についての説明を受け、これらの点に関する質疑応答を行ったとのことです。さらに、第三者委員会は、対象者が対象者普通株式の株式価値の算定を依頼した第三者算定機関であるKPMGから、公開買付者の提案に係る本公開買付けにおける対象者普通株式1株に対する買付け等の価格に対する第三者算定機関としての考え方に関する説明を受け、質疑応答を行ったとのことです。そして、第三者委員会は、それぞれの説明や質疑応答の内容を受け、本諮問事項について慎重に協議及び検討したとのことです。
上記の協議及び検討の結果、(i)①中長期的な視点での収益構造の安定化・強化を図るための各種施策は、一定のリスクを伴う成長を目指す戦略の転換であり、その効果が業績に反映されるまでに中長期の時間を要する可能性があること、②かかる施策をとる場合には短期的には財務状況が悪化し、損失が計上されるリスクも存在すること、③このような事態に陥れば短期的には、対象者株主が保有する株式の価値は減少する可能性もあること、及び、④非上場化を経なければ実現困難な外部との提携等も積極的に行えるような、柔軟な組織体制の構築及び各種施策を実現することにより、各事業の収益構造の安定化・強化等が見込まれることから、第三者委員会としては、本取引の目的は合理性を有すると判断したとのことです。また、(ii)第三者委員会が設置されていること、独立した第三者評価機関からの算定書を取得していること、リーガル・アドバイザーが選任されていること、本取引に係る意思決定過程に公開買付者又はSBIホールディングスと利害関係を有する取締役が参加していないこと等を踏まえれば、第三者委員会としては、本取引において公正な手続を通じて対象者株主の利益への十分な配慮がなされているものと考えているとのことです。そして、(iii)本公開買付価格が、本公開買付けの公表日である平成26年12月11日の前営業日である平成26年12月10日の東京証券取引所マザーズ市場における対象者株式の終値1,002円に対して6.8%(小数点以下第二位四捨五入。以下、プレミアムの計算においては、同様に計算しております。)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値951.57円(小数点以下第三位を四捨五入)に対して12.4%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値872.25円(小数点以下第三位を四捨五入)に対して22.7%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値790.84円(小数点以下第三位を四捨五入)に対して35.3%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっていること、及びKPMGによる算定結果において、市場株価平均法及びDCF法に基づく算定結果のレンジの範囲内であること、並びに比較的長期の本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)が設定されていること、一般株主の議決権の過半数に相当する買付予定数の下限設定の条件が存すること、完全子会社化の手法及び条件につき開示がなされ、少数株主には本公開買付価格と同額の金銭給付が行われることとなる予定であるとされていること等から、第三者委員会としては、本取引の買付条件(本公開買付価格を含む。)の妥当性は確保されていると考えているとのことです。したがって、第三者委員会は、(iv)本公開買付けについて対象者取締役会が賛同意見を表明することは、SBIホールディングス以外の対象者株主にとって不利益でなく、また、(v)本公開買付けの成立後に、公開買付者が対象者の完全親会社となることを目的として、対象者が全部取得条項付種類株式を用いる方法により対象者の発行済株式の全部を取得して完全子会社化を行うことは、公開買付者以外の対象者株主にとって不利益でないものと判断したとのことです。
以上の経緯で、第三者委員会は、平成26年12月11日に、対象者取締役会に対し、(i)本取引の目的は合理性を有するか、(ii)本取引において公正な手続を通じて対象者株主の利益への十分な配慮がなされているか、(iii)本取引の買付条件(本公開買付価格を含む。)の妥当性が確保されているか、(iv)本公開買付けについて対象者取締役会が賛同意見を表明することは、SBIホールディングス以外の対象者株主にとって不利益でないか、(v)本公開買付けの成立後に、公開買付者が対象者の完全親会社となることを目的として、完全子会社化を行うことは、対象者株主にとって不利益でないかを、それぞれの委員全員の一致で決議したことを内容とする本答申書を提出したとのことです。
③対象者における外部の法律事務所からの助言
対象者プレスリリースによれば、対象者は、本公開買付けを含む本取引に係る意思決定過程の透明性及び公正性を確保するため、外部のリーガル・アドバイザーとして森・濱田松本法律事務所を選任し、森・濱田松本法律事務所から、本公開買付けを含む本取引に関する意思決定過程、意思決定方法その他の本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点について、法的助言を得ているとのことです。
④対象者における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の同意
対象者プレスリリースによれば、対象者の取締役会は、KPMGから取得した本株式価値算定書の内容、森・濱田松本法律事務所から得た法的助言を踏まえつつ、第三者委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、その他の関連資料も踏まえ、本公開買付けを含む本取引に関する諸条件について企業価値向上の観点から慎重に協議及び検討を行ったとのことです。
対象者といたしましても、対象者の抱える最大の課題は、営業利益の大部分を占めるインターネット事業において、収益基盤の安定を図ることと認識しており、今後の法規制の強化や興行主の動向等予見できないリスクに対応するため、ビジネスモデルの進化による事業存続リスクの低減、及び収益依存を緩和するための他事業の育成などの大胆な戦略の見直しが必要であると考えているとのことです。また、対象者といたしましては、不動産事業については景気循環に対応力のある体制を構築し、将来的成長性を得るためにインターネット事業とのシナジー構築を模索してまいりましたが、その効果は限定的なものにとどまっているところであるとのことです。対象者の更なる成長のためには、不動産事業の水平垂直的な展開も模索し事業の成長性を確保する必要があるものと認識しているとのことです。以上のように、両事業の更なる成長性を目指すためには、組織・事業の再編を行ったうえで、外部との提携等も積極的に行えるような柔軟な組織体制構築が必要と考えており、このような再編を含む新たな組織体制構築に伴う株主の皆様のリスク負担を回避するためには、対象者の非公開化が不可欠であるとの結論に至り、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明することとしたとのことです。
また、(i)本公開買付価格が、前記「①対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているKPMGによる対象者普通株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法及びDCF法に基づく算定結果のレンジの範囲内であること、(ii)本公開買付価格が、本公開買付けの公表日である平成26年12月11日の前営業日である平成26年12月10日の東京証券取引所における対象者普通株式の終値1,002円に対して6.8%、過去1か月間(平成26年11月11日から平成26年12月10日まで)の終値単純平均株価952円(小数点以下四捨五入。以下、単純平均値の計算においては、同様に計算しております。)に対して12.4%、過去3か月間(平成26年9月11日から平成26年12月10日まで)の終値単純平均株価872円に対して22.7%、過去6か月間(平成26年6月11日から平成26年12月10日まで)の終値単純平均株価791円に対して35.3%のプレミアムが加算された価格となっており、妥当な範囲内であると考えられること、(iii)本「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置等の公正性を担保するための措置がとられていること等、少数株主の利益への配慮がなされていると認められること、(iv)上記の措置がとられた上で、対象者と公開買付者との間で、独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた上で決定された価格であること等を踏まえ、本公開買付けは、対象者の株主の皆様に対して合理的な株式売却の機会を提供するものであると判断したとのことです。前述のとおり対象者が中長期における事業の成長を確保するためには、組織及び事業の再編、収益構造の転換等の一時的な財政状況を悪化させるリスクが存在しているとのことで、当該リスクを回避するには非公開化が必要であると判断し、対象者は平成26年12月11日開催の取締役会において、本公開買付けへの賛同の意見を表明する旨を決議したとのことです。また、平成26年12月3日付にて「通期個別業績予想の修正に関するお知らせ」が開示され、翌日である12月4日において、対象者株価は1,140円と年初来高値を更新し、平成26年12月11日の終値は本公開買付価格である1,070円を10円上回る1,080円でありますが、本公開買付価格は、株式価値算定書における市場株価平均法及びDCF法に基づく算定結果のレンジの範囲内であり、過去1か月間及び3か月間の終値単純平均株価に対しても相応のプレミアムが加算されており、対象者の株主の皆様に対しては、本公開買付けに応募することを推奨する旨を決議したとのことです。
また、本新株予約権については、その買付価格は、対象者普通株式の買付価格から各本新株予約権の行使時の払込金額を控除した金額に、各本新株予約権者の保有する新株予約権の目的となる株式の数を乗じた価額とされていることから、対象者の株主の皆様と同様に、新株予約権者の皆様にも、本公開買付けに応募することを推奨する旨を決議したとのことです。
上記取締役会においては、対象者の社外取締役である中路武志氏を除くすべての取締役の全員一致で当該決議を行っているとのことです。また、上記取締役会には伊藤嘉洋氏及び早川久氏を除く監査役全員(全4名のうち出席者2名)が出席し、その全ての監査役が当該取締役会における決議事項について異議がない旨の意見を述べているとのことです。
なお、対象者の社外取締役である中路武志氏は、SBIホールディングスの孫会社であるSBIインベストメント株式会社の常務取締役、かつ、同じくSBIホールディングスの孫会社であるSBIインキュベーション株式会社の取締役であり、本取引に関し対象者との利益相反の疑いを回避する観点から、公開買付者との間で対象者の立場において協議及び交渉をしておらず、また、上記取締役会を含む本取引に係る対象者取締役会における議案の審議及び決議には一切参加しておりません。また、対象者の社外監査役である伊藤嘉洋氏は、SBIホールディングスが寄付をしている学校法人SBI大学の監事であり、また、対象者の社外監査役である早川久氏は、SBIホールディングスの子会社であるSBI損害保険株式会社の監査役であることから、本取引に関し対象者との利益相反の疑いを回避する観点から、公開買付者との間で対象者の立場において協議及び交渉をしておらず、また、上記取締役会を含む本取引に係る対象者取締役会における議案の審議には一切参加していないとのことです。
⑤他の買付者からの買付機会を確保するための措置
公開買付者は、公開買付期間について、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日としております。公開買付期間を比較的長期にすることにより、対象者の株主及び新株予約権者の皆様に対して本公開買付けに対する応募につき適切な判断機会を確保しつつ、公開買付者以外の者にも対象者の株券等に対して買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格及び本新株予約権1個当たりの買付け等の価格の適正性を担保しております。
また、公開買付者及び対象者は、対象者が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が対象者との間で接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。このように、上記公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。
⑥買付予定数の下限の設定
本公開買付けにおいて、公開買付者は、買付予定数の下限を設定しており、応募株券等の数の合計が10,239,561株に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行いません。一方、本公開買付けにおいて、公開買付者は、買付予定数の上限を設定しておりませんので、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。なお、買付予定数の下限は、(ⅰ)対象者第25期第2四半期報告書に記載された平成26年9月30日現在の発行済株式総数12,596,840株に、(ⅱ)対象者が平成26年6月30日に提出した第24期有価証券報告書(以下「対象者第24期有価証券報告書」といいます。)に記載された平成26年3月31日現在の第2回新株予約権(19個)及び第3回新株予約権(3,042個)から、平成26年9月30日までに消滅した新株予約権(対象者によれば、平成26年9月30日までに、第3回新株予約権9個が消滅したとのことです。)を除いた数の新株予約権(第2回新株予約権19個及び第3回新株予約権3,033個の目的となる対象者普通株式の数(373,460株))を加えた株式数(12,970,300株)から、(ⅲ)対象者第25期第2四半期報告書に記載された平成26年9月30日現在の対象者が保有する自己株式数(974,500株)、本公開買付けにおいて買い付ける予定のない対象者が保有する自己新株予約権(264個)に係る株式数(31,680株)及び応募予定株主が保有する対象者普通株式の数(8,515,000株)を控除した株式数(3,449,120株)の過半数に相当する株式数(1,724,561株。これは、公開買付者の非利害関係者が保有する対象者普通株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(majority of minority)」に相当する対象者普通株式の数に当たります。)を基礎として、これに応募予定株主が保有する対象者普通株式の数(8,515,000株)を加えた株式数(10,239,561株)となっております。これにより、対象者の少数株主の皆様の意思を重視して、公開買付者の利害関係者以外の株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしております。
(6) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
本公開買付けにおいて対象者普通株式の全て(但し、対象者が保有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、公開買付者は、対象者の株主を公開買付者のみとすることを目的として、以下の一連の取引を実施することを予定しております。具体的には、本公開買付けが成立した後に、公開買付者は、①対象者において普通株式とは別の種類の株式を発行できる旨の定款変更を行うことにより、対象者を会社法の規定する種類株式発行会社とすること、②対象者の発行する全ての普通株式に全部取得条項(会社法第108条第1項第7号に規定する事項についての定めをいいます。以下同じとします。)を付す旨の定款変更を行うこと、及び③対象者の当該全部取得条項が付された普通株式の全部の取得と引き換えに別個の種類の対象者の株式を交付すること(なお、交付する別個の種類の対象者の株式について、上場申請を行うことは要請しない予定です。)、並びに上記①乃至③を付議議案に含む臨時株主総会及び上記②の定款一部変更を付議議案に含む対象者の普通株主による種類株主総会を平成27年3月頃を目途として開催することを対象者に要請する予定です。なお、公開買付者は、上記の臨時株主総会及び種類株主総会において上記各議案に賛成する予定です。
上記の各手続が実行された場合には、対象者の発行する全ての普通株式は全部取得条項が付された上で、その全て(但し、対象者が保有する自己株式を除きます。)が対象者に取得されることとなり、対象者の株主(但し、対象者を除きます。)には当該取得の対価として対象者の別個の種類の株式が交付されることになりますが、交付されるべき当該対象者の別個の種類の株式の数が1株に満たない端数となる株主に対しては、会社法第234条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。)に相当する当該対象者の別個の種類の株式を公開買付者又は対象者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになります。なお、当該端数の合計数に相当する当該対象者の別個の種類の株式の売却の結果、当該株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該株主が所有していた対象者の普通株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行う予定です。また、全部取得条項が付された普通株式の取得の対価として交付する対象者の株式の種類及び数は、本日現在未定でありますが、公開買付者が対象者の発行済株式の全て(但し、対象者が保有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、公開買付者以外の対象者の株主で本公開買付けに応募しなかった者に対して交付する対象者の株式の数が1株に満たない端数となるよう決定する予定です。
上記手続に関連する少数株主の権利保護を目的としたと考えられる会社法上の規定として、(a)上記②の普通株式に全部取得条項を付す旨の定款変更を行うに際しては、少数株主の権利保護を目的として会社法第116条及び第117条その他の関係法令の定めに従って、株主はその有する株式の買取請求を行うことができる旨が定められており、また、(b)上記③の全部取得条項が付された対象者の普通株式の全部の取得が株主総会において決議された場合には、会社法第172条その他の関係法令の定めに従って、株主は当該株式の取得の価格の決定の申立てを行うことができる旨が定められております。なお、全部取得条項による取得の効力が生じたときは、会社法第117条第2項に基づく買取価格決定の申立て適格を欠くと判断される可能性があります。本公開買付けは、上記の臨時株主総会及び種類株主総会における対象者の株主の賛同を勧誘するものでは一切ありません。また、上記①乃至③の手続については、関係法令についての当局の解釈等の状況、本公開買付け後の公開買付者の対象者普通株式の保有割合又は公開買付者以外の対象者の株主の対象者普通株式の所有状況等によっては、上記手続と同等の効果を有する他の方法を実施する可能性、実施に時間を要する可能性があります。その場合でも、公開買付者は、対象者の少数株主に対しては、最終的に金銭を交付する方法により、対象者の少数株主が存在しない状況とした上で、対象者を非公開化することを予定しております。この場合の対象者の少数株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該株主が所有していた対象者の普通株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定です。公開買付者は、本公開買付けが成立したものの本公開買付けにおいて本新株予約権の全てを取得できなかった場合には、対象者に、本新株予約権の取得、本新株予約権に係る新株予約権者に対する本新株予約権の放棄の勧奨等、本取引の実行に合理的に必要な手続を実践するよう要請する予定です。
(7) 上場廃止となる見込み及びその理由
対象者普通株式は、本日現在、東京証券取引所マザーズ市場に上場されておりますが、公開買付者は本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、対象者普通株式は上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では上場廃止基準に該当しない場合でも、その後、適用法令及び前記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載する手続に従って、本非公開化のための手続を実施することを予定しておりますので、その場合には、対象者普通株式は、上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、対象者普通株式が上場廃止となった場合は、対象者普通株式を東京証券取引所マザーズ市場において取引することができなくなります。
2. 買付け等の概要
(1) 対象者の概要
(2) 日程等
① 日程
② 届出当初の買付け等の期間
平成26年12月12日(金曜日)から平成27年2月2日(月曜日)まで(30営業日)(注)金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号。その後の改正を含みます。以下「令」といいます。)第8条第1項及び行政機関の休日に関する法律第1条第1項第3号に基づき平成26年12月29日及び30日は、行政機関の休日となるため、公開買付期間に算入しておりませんが、公開買付代理人による応募株主等からの応募の受付けは、公開買付期間に算入されていない平成26年12月29日及び30日にも行われます。
③ 対象者の請求に基づく延長の可能性該当事項はありません。
(3) 買付け等の価格
① 普通株式
1株につき金 1,070 円
② 新株予約権
- (a)平成17年8月29日開催の対象者臨時株主総会及び同日開催の対象者取締役会の決議に 基づき発行された新株予約権(以下「第2回新株予約権」といいます。)
1個につき金435,000円 - (b)平成20年6月1日付にてSBIプランナーズ株式会社を株式交換により100%子会社化したことに伴って交付された新株予約権(以下「第3回新株予約権」といいます。)
1個につき金63,360円(第2回新株予約権及び第3回新株予約権を総称して「本新株予約権」といいます。)
(4) 買付け等の価格の算定根拠等
①算定の基礎
(a)普通株式公開買付者は、本公開買付価格を決定するに際し、対象者が開示している財務情報等の資料、対象者に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等に基づき、対象者の事業及び財務の状況を多面的・総合的に分析いたしました。また、公開買付者は、対象者普通株式が金融商品取引所を通じて取引されていることに鑑みて、本公開買付け実施についての公表日の前営業日である平成26年12月10日の東京証券取引所における対象者普通株式の終値(1,002円)並びに過去1ヶ月、過去3ヶ月及び過去6ヶ月の終値の単純平均値(952円、872円及び791円)の推移を参考にいたしました。さらに、対象者による本公開買付けへの賛同の可否及び本公開買付けの成立の見通しを総合的に勘案し、応募予定株主及び対象者との協議及び交渉、並びに平成26年12月3日付で対象者より発表された「通期個別業績予想の修正に関するお知らせ」による平成27年3月期の業績上方修正内容の分析に基づき、平成26年12月11日に本公開買付価格を1,070円と決定いたしました。なお、公開買付者は、上記の諸要素を総合的に考慮し、かつ、応募予定株主及び対象者との協議及び交渉を経て本公開買付価格を決定しており、第三者算定機関からの株式価値算定書は取得しておりません。
なお、本公開買付価格は、本公開買付け実施についての公表日の前営業日である平成26年12月10日の東京証券取引所における対象者普通株式の終値1,002円に対して6.8%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値952円に対して12.4%、同過去3ヶ月間の終値の単純平均値872円に対して22.7%、同過去6ヶ月間の終値の単純平均値791円に対して35.3%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっております。
(b)本新株予約権本新株予約権は、いずれも本日現在において対象者普通株式1株当たりの行使価額が本公開買付価格を下回っています。そこで、公開買付者は、第2回新株予約権1個当たりの買付け等の価格を、本公開買付価格である1,070円と第2回新株予約権の対象者の普通株式1株当たりの行使価額200円との差額である870円に当該新株予約権1個の目的となる普通株式の数である500を乗じた金額である435,000円と、第3回新株予約権1個当たりの買付け等の価格を、本公開買付価格である1,070円と第3回新株予約権の対象者の普通株式1株当たりの行使価額542円との差額である528円に当該新株予約権1個の目的となる普通株式の数である120を乗じた金額である63,360円と、それぞれ決定いたしました。
なお、本新株予約権はいずれも、譲渡による本新株予約権の取得については対象者取締役会の承認を要するものとされておりますが、対象者プレスリリースによれば、対象者取締役会は、本新株予約権に係る新株予約権者が、その所有する本新株予約権を本公開買付けに応募することにより公開買付者に対して譲渡することについて、本公開買付けの成立を停止条件として、包括的に承認することを決議したとのことです。
なお、公開買付者は、本新株予約権1個当たりの買付け等の価格の決定に際し、第三者算定機関からの算定書等は取得しておりません。
② 算定の経緯
公開買付者は、対象者が直面する経営環境に迅速に対応し、新たな成長戦略を迅速に実施し、企業価値の更なる向上を図っていくためには、短期的な業績に左右されることなく、最適な外部提携戦略等を含む長期的な視点からの施策を積極的に推進していくことが出来る柔軟な組織体制へと変化していくことが必要と判断いたしました。
また、公開買付者は、アドバンテッジパートナーズが投資関連サービスの提供を行うファンドの数多くの投資先企業における経営改善活動を通じて蓄積したノウハウをもとに、対象者の成長戦略の実現を全面的に支援することにより、対象者の成長の実現をより加速することができるものと判断いたしました。このような判断に基づき、一般株主への悪影響が及ぶ可能性を斟酌し、また、一般株主の意思を尊重した上で本非公開化を進めるのが最良であると判断し、平成26年12月11日に、本取引を実施することといたしました。
上記を踏まえて、公開買付者は、前記「算定の基礎」欄に記載のとおり応募予定株主及び対象者との協議及び交渉を行った結果、平成26年12月11日に本公開買付価格を1,070円、第2回新株予約権1個当たりの買付け等の価格を435,000円、第3回新株予約権1個当たりの買付け等の価格を63,360円と決定いたしました。
③ 算定機関との関係公開買付者は、本公開買付価格及び本新株予約権1個当たりの買付け等の価格の決定に際し、第三者算定機関からの算定書等を取得しておりませんので、該当事項はありません。
(5) 買付予定の株券等の数
(注1) 応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(10,239,561株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行いません。応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(10,239,561株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。
(注2) 本公開買付けを通じて、対象者が保有する自己株式及び自己新株予約権を取得する予定はありません。
(注3) 公開買付期間末日までに新株予約権(自己新株予約権を除く。)が行使される可能性があり、当該行使により発行又は交付される対象者普通株式も本公開買付けの対象としております。
(注4) 買付予定数は、本公開買付けにおける公開買付者が取得する可能性のある株券等の数の最大の数(11,964,120株)を記載しております。
これは、(ⅰ)対象者第25期第2四半期報告書に記載された平成26年9月30日現在の発行済株式総数(12,596,840株)に、(ⅱ)対象者第24期有価証券報告書に記載された平成26年3月31日現在の第2回新株予約権(19個)及び第3回新株予約権(3,042個)から、平成26年9月30日までに消滅した新株予約権(対象者によれば、平成26年9月30日までに、第3回新株予約権9個が消滅したとのことです。)を除いた数の新株予約権(第2回新株予約権19個及び第3回新株予約権3,033個の目的となる対象者普通株式の数(373,460株)を加えた株式数(12,970,300株)から、(ⅲ)対象者第25期第2四半期報告書に記載された平成26年9月30日現在の対象者が保有する自己株式数(974,500株)及び本公開買付けにおいて買い付ける予定のない対象者が保有する自己新株予約権(264個)に係る株式数(31,680株)を控除した株式数(11,964,120株)です。
(注5) 単元未満株式についても、本公開買付けの対象としております。なお、会社法に従って株主による単元未満株式買取請求権が行使された場合には、対象者は法令の手続に従い公開買付期間中に自己の株式を買い取ることがあります。
(6) 買付け等による株券等所有割合の異動
(注1) 「買付け等前における特別関係者の所有株券等に係る議決権の数」は、特別関係者が所有する株券等に係る議決権の数の合計を記載しております。
(注2) 「買付け等後における公開買付者の所有株券等に係る議決権の数」は、本公開買付けにおける買付予定数(11,964,120株)に係る議決権の数です。
(注3) 「対象者の総株主等の議決権の数」は、対象者第25期第2四半期報告書に記載された総株主の議決権の数です。
但し、本公開買付けにおいては、第2回新株予約権及び第3回新株予約権の行使により発行又は移転される可能性のある対象者普通株式についても対象としており、また、単元未満株式及び特別関係者の所有株券等についても本公開買付けの対象としているため、「買付け等前における株券等所有割合」及び「買付け等後における株券等所有割合」の計算においては、(ⅰ)対象者第25期第2四半期報告書に記載された平成26年9月30日現在の発行済株式総数(12,596,840株)に、(ⅱ)対象者第24期有価証券報告書に記載された平成26年3月31日現在の第2回新株予約権(19個)及び第3回新株予約権(3,042個)から、平成26年9月30日までに消滅した新株予約権(対象者によれば、平成26年9月30日までに、第3回新株予約権9個が消滅したとのことです。)を除いた数の新株予約権(第2回新株予約権19個及び第3回新株予約権3,033個の目的となる対象者普通株式の数(373,460株)を加えた株式数(12,970,300株)から、(ⅲ)対象者第25期第2四半期報告書に記載された平成26年9月30日現在の対象者が保有する自己株式数(974,500株)及び本公開買付けにおいて買い付ける予定のない対象者が保有する自己新株予約権(264個)に係る株式数(31,680株)を控除した株式数(11,964,120株)に係る議決権の数119,641個を分母として計算しております。
(注4) 「買付け等前における株券等所有割合」及び「買付け等後における株券等所有割合」は、小数点以下第三位を四捨五入しています。
(7) 買付代金
12,801 百万円
(注)「買付代金」は、本公開買付けにおける買付予定数(11,964,120 株)に、本公開買付価格(1,070 円)を乗じた金額です。
(8) 決済の方法
① 買付け等の決済をする証券会社・銀行等の名称及び本店の所在地
みずほ証券株式会社
東京都千代田区大手町一丁目5番1号
② 決済の開始日
平成27年2月9日(月曜日)
③ 決済の方法
公開買付期間終了後遅滞なく、本公開買付けによる買付け等の通知書を応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の住所宛に郵送いたします。買付けは、現金にて行います。買付けられた株券等に係る売却代金を応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指示により、決済の開始日以後遅滞なく、公開買付代理人から応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指定した場所へ送金するか、公開買付代理人の応募受付けをした応募株主等の口座へお支払いします。
④ 株券等の返還方法
後記「(9)その他買付け等の条件及び方法」の「①法第27条の13第4項各号に掲げる条件の有無及び内容」又は「②公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法」に記載の条件に基づき応募株券等の全部を買付けないこととなった場合には、公開買付代理人は、返還することが必要な株券等を決済の開始日(公開買付けの撤回等を行った場合は撤回等を行った日)以後、速やかに返還します。株式については、応募が行われた時の状態に戻すことにより返還し、新株予約権については、新株予約権の応募に際して提出された書類をそれぞれ応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指示により交付又は郵送により返還します。
(9) その他買付け等の条件及び方法
① 法第27条の13第4項各号に掲げる条件の有無及び内容
応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(10,239,561株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行いません。応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(10,239,561株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。
② 公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法
令第 14 条第1項第1号イないしリ及びヲないしソ、第3号イないしチ及びヌ、並びに同条第2項第3号ないし第6号に定める事項のいずれかが発生した場合は、本公開買付けの撤回等を行うことがあります。なお、令第14条第1項第3号ヌについては、同号イからリまでに掲げる事実に準ずる事実として、対象者が過去に提出した法定開示書類について、重要な事項につき虚偽の記載があり、又は記載すべき重要な事項の記載が欠けていることが判明した場合をいいます。
撤回等を行おうとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。但し、公開買付期間の末日までに公告を行うことが困難な場合は、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成2年大蔵省令第38号。その後の改正を含みます。以下「府令」といいます。)第20条に規定する方法により公表を行い、その後直ちに公告を行います。
③ 買付け等の価格の引下げの条件の有無、その内容及び引下げの開示の方法
法第27条の6第1項第1号の規定により、対象者が公開買付期間中に令第13条第1項に定める行為を行った場合は、府令第19条第1項に定める基準により買付け等の価格の引下げを行うことがあります。
買付け等の価格の引下げを行おうとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。但し、公開買付期間の末日までに公告を行うことが困難な場合は、府令第20条に規定する方法により公表し、その後直ちに公告を行います。買付け等の価格の引下げがなされた場合、当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、引下げ後の買付け等の価格により買付けを行います。
④ 応募株主等の契約の解除権についての事項応募株主等は、公開買付期間中においては、いつでも公開買付けに係る契約を解除することができます。契約の解除をする場合は、公開買付期間の末日の15時までに、応募受付けをした公開買付代理人の本店又は全国各支店に公開買付応募申込みの受付票を添付の上、公開買付けに係る契約の解除を行う旨の書面(以下「解除書面」といいます。)を交付又は送付してください。契約の解除は、解除書面が公開買付代理人に交付され、又は到達した時に効力を生じます。従って、解除書面を送付する場合は、解除書面が公開買付期間の末日の15時までに公開買付代理人に到達しなければ解除できないことにご注意ください。
なお、公開買付者は応募株主等による契約の解除があった場合においても、損害賠償又は違約金の支払いを応募株主等に請求しません。また、応募株券等の返還に要する費用も公開買付者の負担とします。解除を申し出られた場合には、応募株券等は当該解除の申出に係る手続終了後、速やかに前記「(8)決済の方法」の「④株券等の返還方法」に記載の方法により返還します。
⑤ 買付条件等の変更をした場合の開示の方法
公開買付者は、公開買付期間中、法第27条の6第1項及び令第13条により禁止される場合を除き、買付条件等の変更を行うことがあります。買付条件等の変更を行おうとする場合は、その変更内容等につき電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。但し、公開買付期間の末日までに公告を行うことが困難な場合は、府令第20条に規定する方法により公表を行い、その後直ちに公告を行います。買付条件等の変更がなされた場合、当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、変更後の買付条件等により買付けを行います。
⑥ 訂正届出書を提出した場合の開示の方法
訂正届出書を関東財務局長に提出した場合は、直ちに訂正届出書に記載した内容のうち、公開買付開始公告に記載した内容に係るものを府令第20条に規定する方法により公表します。また、直ちに公開買付説明書を訂正し、かつ、既に公開買付説明書を交付している応募株主等に対しては、訂正した公開買付説明書を交付して訂正します。但し、訂正の範囲が小範囲に止まる場合には、訂正の理由、訂正した事項及び訂正後の内容を記載した書面を作成し、その書面を応募株主等に交付する方法により訂正します。
⑦ 公開買付けの結果の開示の方法
本公開買付けの結果については、公開買付期間の末日の翌日に、令第9条の4及び府令第30条の2に規定する方法により公表します。
⑧ その他
本公開買付けは、直接間接を問わず、米国内において若しくは米国に向けて行われるものではなく、また、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)を利用して行われるものでもなく、更に米国の証券取引所施設を通じて行われるものでもありません。上記方法・手段により、若しくは上記施設を通じて、又は米国内から本公開買付けに応募することはできません。
また、本公開買付けに係る公開買付届出書又は関連する買付書類は、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、郵送その他の方法によって送付又は配布されるものではなく、係る送付又は配布を行うことはできません。上記制限に直接又は間接に違反する本公開買付けへの応募はお受けできません。
本公開買付けへの応募に際し、応募株主等(外国人株主の場合は常任代理人)は公開買付代理人に対し、以下の表明及び保証を行うことを求められることがあります。
応募株主等が応募の時点及び公開買付応募申込書送付の時点のいずれにおいても米国に所在していないこと。本公開買付けに関するいかなる情報(その写しを含みます。)も、直接間接を問わず、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、これを受領したり送付したりしていないこと。
買付け若しくは公開買付応募申込書の署名交付に関して、直接間接を問わず、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)又は米国内の証券取引所施設を使用していないこと。
他の者の裁量権のない代理人又は受託者・受任者として行動する者ではないこと(当該他の者が買付けに関する全ての指示を米国外から与えている場合を除きます。)。
(10) 公開買付開始公告日
平成 26 年 12 月 12 日(金曜日)
(11) 公開買付代理人
みずほ証券株式会社
東京都千代田区大手町一丁目5番1号
3. 公開買付け後の方針等及び今後の見通し
前記「1.買付け等の目的等」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定 の過程並びに本公開買付け後の経営方針」、「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収 に関する事項)」及び「(7)上場廃止となる見込み及びその理由」をご参照ください。
4. その他
(1) 公開買付者と対象者又はその役員との間の合意の有無及び内容
対象者プレスリリースによれば、対象者は、平成26年12月11日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、対象者の株主の皆様及び新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をしたとのことです。
上記対象者取締役会の決議の詳細については、対象者プレスリリース及び前記「1.買付け等の目的等」「(5)買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④対象者における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の同意」をご参照ください。
(2) 投資者が買付け等への応募の是非を判断するために必要と判断されるその他の情報
①通期個別業績予想の修正に関するお知らせ
対象者は、平成26年12月3日に、「通期個別業績予想の修正に関するお知らせ」を公表しております。当該公表の概要は以下のとおりです。なお、以下の公表内容の概要は、対象者が公表した内容を一部抜粋したものであり、公開買付者はその正確性及び真実性について独自に検証しうる立場になく、また実際かかる検証を行っておりません。詳細につきましては、当該公表の内容をご参照ください。
平成27年3月期 (平成26年4月1日~平成27年3月31日)
② 対象者は、平成26年12月11日開催の取締役会において、本公開買付けが成立することを条件に、平成27年3月期の期末配当を行わない事を決議したとのことです。
以上
携わったTEAM
PORTFOLIO
ウェイブダッシュ
ウェイブダッシュ
- 企業名
- 株式会社ウェイブダッシュ
- 投資時期
- 2015年2月
- 企業タイプ
- 上場企業
- 背景
- SBIホールディングスにおけるノンコアビジネスの分離
(※旧 SBIライフリビング株式会社)
- ファンド
- AP IV-S
- プロダクト
- 日本バイアウト
- 案件タイプ
- 非上場化
- 業種
- テクノロジー·ITサービス / インフラ·不動産
- ステータス
- エグジット済
担当 TEAM
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